宿屋の日記

熱海に住む宿屋の端くれの日記。それ以上でもそれ以下でもない。熱海成分多め。

神保町の嵯峨谷に行ってきた

先日東京に行った際に友人に勧められ、

そばの嵯峨谷に初めて行ってみた。

 

経緯

友人曰く、

ゆで太郎も悪くはないが、嵯峨谷は全然違う。一度ぜひ。ゆで太郎は手打ちで打ち立てだが、店や人によってぶれがある。嵯峨谷は機械打ちで、その蕎麦自体がうまいのでぶれがない。」

とのことで。

 

渋谷とかで嵯峨谷を見かけたことがあったが、話題ですらあまり出ないので蕎麦チェーンの中であまり目立たない店なのかなと思っていた。

 

また、「そばならゆで太郎」と数年前に自分の中で答えを出していたので存在を忘れていた。

 

確かにゆで太郎はぶれがある。美味い時は本当にうまいが、外れた時はそれは残念な気持ちになる。今まで店や人によってぶれはあるよなあ、と暖かく見守っていたが、一度好きになって仕舞えば恋は盲目というように、甘やかしていたかもしれぬ。(よく思い出してみれば当たりの方が少ないかもしれぬ。。)

 

クオリティを保つというのは、継続的に商売をする上で大切だなと思う。

 

ということで神保町嵯峨谷に行ってみることにした。

 

店構えは悪く言えばあまり目立たない、良く言えばすんなり街に溶け込む、ザ・蕎麦屋の風貌。

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入ると券売機、そしてテーブル席とカウンター席、壁に向かったカウンター席(自習席と勝手に呼んでいる)で合わせて40席くらいはあろうか。そばチェーンにしては席が多い。そのカウンター席の横に食券を置く注文台があり、そこで受け取る蕎麦屋によくあるシステム。

 

内装も安っぽいチェーン店ではなく、普通の蕎麦屋(別に高いお店ではないが)の落ち着いた和の雰囲気。そこにいかにもな和風BGMが軽快に流れているのでライトな雰囲気だが、ある意味親しみやすい。

 

注文

季節は夏ということで冷たいそば、そしてあったら必ず頼んでしまう納豆そばに決めた。それに温玉追加で、〇〇円。

 

同行した友人はとり天そば(温)を注文

 

注文した後に気づいたことだが、メニューによっては麺は太麺と細麺、またうどんや冷麦に変えられる。麺を指定しなかったが、冷やしのぶっかけそば系なので太麺にすればよかった。まあまた次回。

 

そばやうどんの太さを変えられるチェーンはそう言えばないかな? 

(そして冷麦を食べられるお店に人生で初めて会った気がする。需要があるかどうかわからんが)

 

これも麺打ちを機械で自動化したことでメニューの幅を広げることを可能にしている。手打ちでやっているゆで太郎には難しいだろう。

 

クイズ

さてここで問題です。

 

チェーンの蕎麦屋のカウンターに、小さな壺と大きな壺があります。中に何が入っているでしょうか?

 

他に薬味などがなかったため、小さな壺はなんとなく分かった、七味唐辛子。

 

では、大きな壺は??

 

ラーメン屋ならにんにく、丼屋なら紅生姜、うどん屋なら天かすなどか。

 

では、蕎麦屋は?うどん屋のように天かすか?

 

推測して開けるとそこには、

  ワカメ

である。

 

意表を突かれた。おそらく水で戻した乾燥ワカメではあるが、まさかのワカメである。ワカメそばなら蕎麦屋のメニューに大体あるが、テーブルに常備とは。。食べる前から嵯峨谷の期待度が高まる。

 

着丼

注文して7,8分といったところ。ワンオペではあるが、朝8時で客は他におらず注文は他にないというのもあって早い。 

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出てきて初めて気づいたが、冷やし納豆そばには初めから生卵がonしていた。追加トッピングで温玉を頼んでいたため、今日は贅沢に温玉on卵。

 

麺は平打ちの薄い麺であった。(これは太麺なのか細麺なのか。。)

どちらにしても平打ち好きとしては嬉しい。

 

実食

コシ、というよりしっかりした歯ごたえを感じる。他のそばチェーンにはない歯ごたえ。

 

コシとうまさでは劣るが、虎ノ門の「港屋」を彷彿とさせる。

これはうまい。またタイミングがあれば来たい。

 

友人の食べた、とり天そばもなかなかうまい。

とり天がしっかりあげられていて、暖かいそばとこれまた合う。

 


2.3組が続々と入って来た。

 

食事を終え、蕎麦湯はないかと店内を探し、冷水機の横に蕎麦湯と書かれたポットを発見。しかし空だ。

 

開店直後だからか、まあ今回はしょうがない。ちょうど他に客も来た事だしまた次回、、と思ったところ、気づいてくれたのか、「蕎麦湯ですか?」とおっちゃん一言。すぐに出してくれた。

 

気づいてすぐに出す、それだけだが最後にほっこり。

美味しい蕎麦湯で〆ることができた。

 

2017/08/29 @神保町